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「TVポツンと一軒家 岩手県と福井県で発見! 薬草黄連栽培」

皆さん、おはようございます。

京都市四条新京極入り口の阪本漢方堂です。

毎週日曜日夜に放送されている「TVポツンと一軒家 岩手県と福井県で発見!」、

所ジョージさんがMCで林修先生も出演されている番組で、福井県大野市で薬草の栽培が取り上げられていました。

今朝はこの薬草、黄連(オウレン)について取り上げてみましょう。

 

黄色の「黄」に、連なると書く黄連は、キンポウゲ科の植物でキクバオウレン、セリバオウレン、コセリバボウレンなど種類が有ります。

直接日光が当たる場所では育ちにくく、広葉樹など木々が広がる木陰で、テレビでは雑草抜きなど整備された一面きれいな緑が広がる黄連畑がありました。

 

漢方生薬業界では今回取材を受けられていた福井県産の越前黄連以外に、

隣県の加賀黄連、

兵庫県の丹波黄連、

鳥取県の因州黄連などの呼び名が有ります。

江戸時代には中国をはじめ海外に輸出していた歴史もあるくらいです。

しかし価格の安い中国産の輸入が急増したことに伴い国内産の黄連の価格が暴落し、現在は暴落時より4倍の価格に戻ってきました。

それでも国内の黄連栽培農家さんは減少傾向にあります。

健康保険で使用される医療用漢方顆粒の原料には価格の面からも、収穫量(使用量)の面からも中国産が用いられているのが現状です。

番組の中で所さんいわく「信用度から日本の、使いたいじゃないですか!」とおっしゃるように、阪本漢方堂にも黄連ではないのですが中国の旅行者の方々が薬草を買って帰られます。

ある意味、病院でもらう漢方薬の原料は中国産が多く使用されるなか、阪本漢方堂を含め自費で販売さる漢方屋さんが、国内産の薬草の品質の良さや、栽培農家さんのこだわりを購入者・使用される方にちゃんと説明して納得して飲んでもらい、お役に立てる結果に結びつけば、まさしく「三方よし」の世界で上手く循環するのではと、私(阪本浩章)は考えています。

ちなみにこの黄連と云う薬草の使用場所は根茎なので、根の部分を掘り起こし乾燥させ、細い根を火であぶり燃やして、根茎だけにして更に磨いて乾燥させてようやく出荷出来る状態になります。

 

さて漢方薬局の現場では、この黄連はどのように活躍しているのでしょうか?

まずは整腸作用があり、下痢や吐き気などの胃腸炎に用います。

次に炎症を鎮める作用があり、皮膚の粘膜、目の粘膜炎症などに用います。

最後に漢方の考え方になるのですが清熱作用と云いまして、

のぼせや、精神不安、興奮、不眠、鼻血を含めた出血などのような熱が悪さをするようなトラブルに用います。

 

言葉通りの「良薬は口に苦し」」で、黄連の原末(100%粉末)は本当に苦いですがよく効きます。

 

生薬の組み合わせで、この黄連と、お正月「栗きんとん」を作る際の食紅として用いるクチナシの実と、

シソ科の黄?(オウゴン)、

陀羅尼助にも配合されているミカン科の黄柏(おうばく)の

4種類の生薬から作られる黄連解毒湯(おうれんげどくとう)は、

口内炎や胃炎、皮膚が赤くなる湿疹や皮膚炎、イライラして眠れない人などに用います。

身体を冷やす働きの生薬の組み合わせなので、

手足が冷える方、

お腹が冷えると具合が悪くなる方などは、

「漢方薬だから何でも安心なんでしょう!」などと勝手に思い判断せず、

専門家に相談のうえで試される方が、いいでしょう。

 

阪本漢方堂では国内産生薬を多数そろえています。

輸入物と比べると少しお安くありませんが、機会が有れば皆さんにお勧めしたいと考えております。

皆さんのまわりに、

口内炎、胃腸の具合の悪い方、寝つきが悪い・眠りが浅い・朝起きても寝たぞ!と満足感の少ない不眠の方がいらっしゃいましたら、

是非教えてあげて下さいね。

 

阪本漢方堂

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