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おはようございます。
京都市四条新京極入り口の阪本漢方堂です。
今日は、尿路に出来る石、結石について取り上げてみましょう。
痛みの自覚症状があって初めて気づく方や、全く自覚症状が無くてたまたま超音波検査やCTスキャンの際に偶然見つかる場合があります。
結石は出来る場所も腎臓や膀胱・尿管・尿道・腎盂と様々で、呼び名も変わってきます。
例えば腎結石、膀胱結石、尿管結石、尿道結石、腎盂結石と変わり、症状や
痛みの度合いも異なります。
この結石の中でも一番多いのは腎結石になります。
さて痛みに関しては、患った場所によって違いますが、ひどくなる場合では文字どおり
七転八倒のつらさです。
それ故、阪本漢方堂に来られる方の中には、外出先でもいつ痛みが襲ってくるかわからないと云う不安を訴えられます。
ところで結石自体は、カルシウム結石と云って、カルシウムを含んでいることが多いので
カルシウムを摂りすぎるとかえって出来やすくなるのではないかと、誤解されている方もいらっしゃると思います。
しかしカルシウムを多くとる方が逆に結石が出来にくいことが分かってきました。(*1)
また今までは男性に多いとされてきた尿路結石ですが、実は女性にも増えてきているのです。
更年期を迎えると女性ホルモンが減ってきます。女性ホルモンが減ると骨からカルシウムが溶け出し溶け出したカルシウムが腎臓に流れ込み、高濃度のカルシウムの尿が作られ、結石が出来るリスクが高まります。
更に普段の食生活でもカルシウム不足だと、喉の副甲状腺からホルモンが出て、骨から蓄えているカルシウムを余計溶かし出して、血中のカルシウム濃度を上げようとします。
その際に適量のカルシウムだけが溶け出ればいいのですが、たくさん骨から溶け出た
カルシウムが、血液中に入り込み、尿にもたくさんのカルシウムが溢れてくると、
尿中のカルシウム濃度が高くなり、結石のリスクが益々上がってしまいます。
高齢になるとカルシウムの吸収率が悪くなるために、通常の食生活ではカルシウム不足になり易いので、吸収の良いカルシウムが好ましいと考えられます。
それでも結石が出来てしまった場合には、漢方専門薬局では具体的にどのような薬草を用いるのでしょうか?2種類ご紹介しましょう。
裏白樫(ウラジロガシ)。コナラ属ブナ科の常緑高木の裏白樫の葉っぱや小枝を用います。名前どおりの裏が白い葉です。
似たような名前で、正月のしめ飾りや鏡餅に用いる裏白(ウラジロ)は、ウラジロ属
ウラジロ科の植物になるので別の種類です。
ブナ科の裏白樫(ウラジロガシ)は民間薬として腎結石・尿路結石・胆石にお茶のように煎じて用います。
次にご紹介するのは連銭草(レンセンソウ)です。
カキドウシ属シソ科の植物で、別名をカキドウシとも呼ばれています。
こちらも尿路結石に用いる他に胆石や黄疸・糖尿病。腎炎などに用います。
結石を患っている方には水分をしっかり取って下さいと指導されます。
今日ご紹介した2種類を一緒に煎じて、毎日の水分補給としてお飲み続けてみて下さい。
今週阪本漢方堂では、尿路結石や胆石でお悩みの方の相談を受け付けています。
皆さんの周りでお困りの方がいらっしゃいましたら、是非教えてあげて下さいね。
阪本漢方堂
(*1)カルシウムパラドックス