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「大福茶&おせち料理 喜ぶこぶ 養老昆布と漢方」 

皆さん、新年あけましておめでとうございます。

京都市四条新京極入りの阪本漢方堂薬局です。

お正月京都の実家で新年のお祝いをなさった方や、正月旅行で遠方から京都にお越しになり宿で京都の雑煮をはじめ、お住まいの地域との食文化の違いを楽しまれた方も多いと思います。今朝はその中から、大福茶とおせち料理の昆布について取り上げてみましょう。

 

遠方からお越しの方の場合、大福茶をご存知でない方もおられるのです。

大福茶は梅干しや昆布に煎茶を注いで飲む、昔から京都に伝わる新年に頂く縁起のいいお茶です。

そもそも平安時代に疫病が流行った際、元旦に「王福」と呼ばれる梅入りのお茶を飲んで疫病退散を祈った行事が起源と云われており、現在では縁起の良い「大福」という字をあてています。そして無病息災を願って正月に大福茶を入れたお茶を飲むのです。

 

阪本漢方堂西陣千本店近くの天神さん「北野天満宮」は梅が有名で、神社の梅園で収穫した梅をカンカチコに乾燥させてシダ科のウラジロを添えられた「王福梅」と、結んだ小さな昆布を入れたお茶を、思い起こせば、私は子供の頃から頂いていました。

各家庭によって昆布を入れたり入れなかったりします。

市中のお茶屋さんでも「大福茶」「王福茶」の名称で、限定で販売されています。

ちなみに梅は漢方でも使用していまして、未成熟果実を燻して乾燥させ烏梅(うばい)と呼んで用いています。

お爺さんになったぴょこのイラスト

大福茶にも昆布は登場しますが、おせち料理に登場する昆布に関連した話題も取り上げてみましょう。

昆布巻きやお煮しめに入る結び昆布などこの正月にも召し上がった方も多いのではないでしょうか?

改めておせち料理の昆布の用いられる意味合いを調べてみると、

昆布は喜ぶ、「よろこんぶ」「老後を安らかに暮らす意味の養老の昆布、養老昆布」「子に生まれると書いて子生(こぶ)、子孫繁栄の意味合い」など挙げることが出来ます。

 

お正月以外にも昆布は、湯豆腐や味噌汁の出汁を取るのに用いたり、刻んだ昆布の煮物にしたり、鮭やししゃもニシンなどお魚を昆布巻として料理したりと、食生活を豊かにしてくれます。

 

昆布の栄養成分ではどのようにいいのでしょうか?

まずはヨウ素(ヨード)。新陳代謝に関わる甲状腺ホルモンの原料に欠かせない成分で、子供さんの場合には成長ホルモンと共に成長に欠かせない甲状腺ホルモンに必要な原料成分です。

水溶性の食物繊維がコレステロール値や血圧の高い方の場合は下げてくれたり、消化管である腸の働きを整えてくれたりします。

 

次は昆布やワカメなど褐藻類に含まれている赤褐色の色素成分フコキサンチンです。

この色素成分フコキサンチンは脂肪の蓄積を抑える働き、糖尿病の予防の働きで注目されています。

他の栄養成分ではカルシウムや鉄分をはじめミネラルが豊富なのです。

しかしカルシウムや鉄分は吸収しにくいミネラルなので酢を用いた調理法で召し上がるのがいいでしょう。

 

ところで昆布の東洋医学的な働きは、一つ目は痰を切り、甲状腺機能低下を伴った甲状腺腫を小さく柔らかくする働き。

二つ目は身体にこもった熱を収めて、小便を出してむくみを改善する働きがあると考えています。

 

最後に民間療法として血圧が高い方の場合、夜お休み前に昆布と干し椎茸をマグカップの中で水につけておき、翌朝に起きてすぐ水分補給として飲まれるのも一つです。

 

阪本漢方堂では血圧の高い方、糖尿病の数値の高い方、合併症の予防の相談、それに正月太りのダイエット相談を受け付けています。

皆さんの周りに困っている人がいらっしゃいましたら、是非教えてあげて下さいね。

 

最後に年始の営業開始のお知らせです。

本日5日は両店舗ともに休業中です。

年始営業の開始は四条新京極入り口の本店は明日の6日(月)から、支店の西陣千本店は明後日7日(火)から通常営業となります。

改めまして、本年も相談の出来る漢方薬局 阪本漢方堂をよろしくお願い申し上げます。

 

阪本漢方堂

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