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皆さん、おはようございます。
京都市新京極入り口の阪本漢方堂です。
京都市内でも梅の見頃を迎える季節となり、先日梅の名所北野天満宮に行って参りました。北野天満宮は阪本漢方堂西陣千本店からも近く、学問の神様として、受験生の時には欠かさずお参りにも行きました。
毎月25日の「天神さんの日」の縁日には、買い食い目的で行った思い出があります。
また阪本家では正月の祝いに天神さんの「大福梅」は欠かせません。
今朝は見頃を迎えた梅にちなんで「梅と漢方」について取り上げてみましょう。
北野天満宮の梅は、50種類1500本あるとのこと。
私のおススメは、まだ新しい見晴らし台に立つと目線より下に広がる、紅白の梅の可愛い花の広がりです。阪本漢方堂のブログにも何枚か画像をあげておきますのでご覧くださいね。もし北野天満宮に行かれましたら、京都の周囲を囲むように豊臣秀吉公が築いたお土居を見ておかれるのもおススメです。
さて見ていて楽しい梅の花ですが、果実である梅の実は梅干しとして「おにぎり」やお弁当でも白ご飯の上に1つと、欠かせないですね。なぜなら食欲増進や食中毒の予防としての働きを考えて使われてきました。
私達は昔からこの梅干しを健康食・民間療法として活かしてきました。
現在も女性に人気の梅酒として、冷える方はお湯割にして飲まれたり、健康の為に1日1個梅干しを召し上がったり、また風邪の初期に網の上で梅干しを焼いて黒焼きにして、熱い湯の中に入れて梅干しごと頂いた経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そのような梅は漢方の世界ではどのように用いられているのでしょうか?
まずは民間薬としても有名な梅肉エキスの梅肉膏を御紹介致しましょう。
以前に卵油や卵油球の放送でもお伝えしました通称、赤本(あかほん)と呼ばれる「家庭における実際看護の秘訣」にも掲載されて全国に有名になりました。
風邪や咳・喉の痛み・下痢・食中毒などに用いられてきました。
現在では食品扱いで、日常の健康維持に役立てるのに梅肉エキスとして流通しています。
この本は初版が大正14年ですが、現代語版として作り方が記載されていますので、興味のある方は参考になさるといいでしょう。
次に紹介するのは、烏梅(うばい)です。
青い状態の梅の実を燻蒸して、表面が烏(からす)のように黒くなったものです。
その黒さから漢字も烏の梅と書いて烏梅と云います。
日本には、梅の木そのものより先にこの烏梅が伝来してきたと云われています。
燻したいい香りの中に、梅のほのかないい匂いがします。
烏梅は下痢や吐き気、口の渇き、咳、熱冷ましに用いられています。
最後に紹介するのは、古から梅の木に寄生したキノコとして珍重された梅寄生(バイキセイ)です。
サルノコシカケ科の担子菌類で、コフキサルノコシカケ(粉吹き猿の腰掛け)など、樹木の表面から傘の部分(子実体)を云います。
コフキサルノコシカケは、名前の通り「粉を吹く」つまり胞子の粉がついているのです。
梅寄生の名称には「梅」と有りますが、このキノコが寄生するのは梅の木だけでなく、他の樹木、例えばブナやカシにも出来ますし、現在流通している梅寄生は別名をサルノコシカケと呼ばれ、寄生する樹木は梅に限りません。
他にサルノコシカケ科の仲間は、マンネンタケと呼ばれる霊芝(れいし)や、チョレイマイタケ、メシマコブ、茯苓(ブクリョウ)、雷丸(ライガン)などが複数挙げられます。
阪本漢方堂で取り扱っているのは、お茶のように煮出すタイプの梅寄生や、マンネンタケと呼ばれる霊芝(れいし)では簡単に飲める顆粒タイプ、更に梅寄生(サルノコシカケ)、霊芝の他にアガリクスやチャーガ(カバノアナタケ)をはじめ複数のキノコを原料にした飲み易い錠剤タイプや顆粒タイプもございます。
皆さんの周りに、癌をはじめ大病を患った方の食養生を考えている方、少しでも体力をつけておきたいと考えているがどうしたらいいの?と迷う方がいらっしゃいましたら、是非教えてあげて下さいね。
梅に関連した漢方情報でした。
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