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皆さん、おはようございます。
秋が深まり、紅葉を楽しめるようになり、四条新京極界隈にも多くの人が行きかうようになってきました。
阪本漢方堂にも大阪や滋賀、奈良の近県だけでなく、九州や関東地方からもお越しになられるようになりました。
買い物や外食を楽しめる、当たり前のことが、当たり前のように出来ると云うのは、如何に有難いことかと、コロナ禍で特に感じました。
さてじきに寒い冬の季節が巡って参ります。
冬場はどうしても空気が乾き、冷たい乾燥した空気を吸うことになりますので、鼻から喉が乾きやすく、身体も冷えることで各臓器のパフォーマンスも低下します。
体温が低下すると免疫力も低くなり、風邪(ウィルス感染)にかかりやすくなります。
今朝は「風邪の漢方薬は葛根湯だけじゃない!」について取り上げてみます。
2020年10月にインドで見つかったデルタ株は、新型コロナウィルス(SARS-Cov-2)の変異株ですが、これもウィルス。インフルエンザもウィルス。普通感冒と云われる風邪もアデノウィルスやコロナウィルス、ライノウイルスなど種類は違っても、ウィルスです。
どうしても変異する点を含めウィルスに意識がいってしまいがちですが、
大切な点は、我々の身体の常日頃からの備えです。
病に対する抵抗力を高め、ウィルスに対する免疫力を正常に高め維持することが重要なのです。
例えウィルスが我々の身体の粘膜に付着しても発症しない身体作りを。
ウィルスが細胞内に侵入しても発症しない、丈夫な身体作りを普段から維持しておくことです。
それでも、普段と違う身体の変化を感じ取った際は、例えば起床時の喉の軽い痛み、外出中の寒気、いつもよりやたら眠い、食欲が無いなどのいつもと違う変化を感じたら、それが漢方で云う葛根湯を飲むタイミングです。
その為には常備薬として葛根湯を買い置きしていないと、服用するタイミングを逃してしまいます。
漢方の風邪の治療の基本は、病気の時期、タイミングです。
つまり「風邪の初期なのか?」、それとも少し進んでしまい「風邪の中期なのか?」
「更にこじれた時期・状態なのか?」によって、用いる治療法&漢方薬が違っていきます。
それゆえ葛根湯のタイミング(風邪の初期)なのか?それを逃した時期なのか?分からない場合にも対応出来る漢方薬をご紹介しましょう。
その漢方薬は、柴葛解肌湯(さいかつげきとう)です。
配合される生薬は、葛の根、葛根をはじめ、葛根湯からナツメの実(大棗:たいそう)を抜いて、炎症を冷ます鉱物の石膏など10種類を加えた配合です。
通常葛根湯を用いるイメージの状況は、汗が出ず、悪寒、頭痛などです。
しかしインフルエンザのように強力なウィルス感染の場合は、いっきに38℃以上の高熱が出るほか、喉の痛み、咳、関節痛・筋肉痛・頭痛など全身症状が急激に起こります。
そのことからも風邪の初期症状から一気に、こじらした状況へと進展する早さに対応出来る漢方薬が必要となります。
そのような場合に役立つのが、この漢方薬柴葛解肌湯です。
日高徳洲会病院井斎偉矢(いさいひでや)院長の著書「新型コロナと速効!漢方」にも紹介されている柴葛解肌湯は、江戸時代の終り文化12年~明治27年まで生きた漢方医浅田宗伯(あさだそうはく)先生が考案した漢方処方です。
スペイン風邪が流行した際、弟子の木村博昭先生は初期から高熱を出すものに、柴葛解肌湯などの処方を証に合わせて使用し、一人の死者も出さなかったと云う逸話が有るくらいです。
この漢方薬は煎じなくても、直ぐに飲める顆粒タイプが有り、阪本漢方堂で扱っています。
この冬、インフルエンザがどれ程、流行するか不明ですが、備える情報としてお役立てください。
ただし、葛根湯が飲めない方をはじめ、配合されている生薬が使用出来ない方もいらっしゃるので、購入時には私共専門家にご相談下さい。
相談の出来る薬局 阪本漢方堂