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2017/05/14 放送
(トイレが近い・膀胱炎)、痛み・シビレ関係などお悩みも人それぞれですし、年齢も様々です。しかし共通して言えることは、健康の3大原則 「食う・寝る・出す」の「快食・快眠・快便」はどれも共通していて大切です。
今朝はその中でも、「快眠」疲れがとれ、頭がスッキリする眠りのお話を取り上げてみましょう。
皆さんの周りにこのような方はいらっしゃいませんか?
・寝て起きた時に、頭がボーとする
・身体がシャキッとしない
・夜寝たはずなのに、昼間眠くてたまらない
・疲れが取れていない
これらの方は、質の良い睡眠がとれていない熟眠障害のタイプの可能性が有ります。
そもそも不眠でお越しになる方の4タイプとして
「なかなか寝つけない入眠障害タイプ」「夜中に何度も目が覚めてしまう中途覚醒タイプ」「朝早くに目覚めてしまう早朝覚醒タイプ」そして「ぐっすり眠った気がしない熟眠障害タイプ」に分けることが出来ます。
先日、お越しになられた60歳代の男性の場合、前立腺肥大もあり寝る前と起きてすぐのおしっこを除いて一晩に4回はトイレ(おしっこ)に起きると嘆いておられました。
尿意をもよおし何度も起きるのか?眠りが浅いからすぐトイレに起きてしまうのか?
せめて一晩に半分の2回に減ると良いのだが・・・と、おっしゃっていました。
さて「起きた時に、頭がボーとする」「夜寝たはずなのに、昼間眠くてたまらない」と
云った状態が起きるのは、深い眠りが上手に取れず、脳の疲れも取れていなことが考えられます。
眠りにはレム睡眠とノンレム睡眠の2種類があり、健康な心と身体にはこの2種類共必要なのです。
寝ている時に脳波計で脳波を測ることで、深い眠りのノンレム睡眠なのか、浅い眠りのレム睡眠なのか、寝られずに起きているのかを知ることが出来ます。
そしてノンレム睡眠の中でも、寝入りばなに訪れる第1周期の最も深い睡眠時(*1)に、あるホルモンが出ます。しかしこのホルモンは深い眠りが少ないと出が悪くなります。
この脳波の深い睡眠(深いノンレム睡眠)は乳幼児に多く、高齢者になると少なくなる傾向が有ります。
ちなみに、このホルモンは成長ホルモンと呼ばれ、代謝を促進し、細胞分裂して働きを高め、脳の細胞の修復と疲労回復に役立ちます。
成長ホルモンの分泌の引き金となるこの深い眠り(*1)が減ると云うことは、脳の疲れが取れにくくなると云えます。
もう一つのレム睡眠が必要な理由として、一日中動いて疲れた筋肉をぐったりと緩め、身体を完全な休息状態に持っていきます。それともう一つレム睡眠で記憶を整理します。この記憶は大切なことだから棚にしまっておこう!これは嫌な記憶・ストレスになる記憶だからゴミ箱に入れよう!と記憶の整理をしてくれます。
よって健康な心と身体にはこの2種類の睡眠が必要なのです。
近年増加傾向のうつと不眠は関係していて、不眠を改善することでうつが軽減されることも報告されています。睡眠時間と最も深い眠り(*1)を増やすことです。
対策として「一に養生、二に薬」の考え方では、まずは食養生。
栄養バランスの良い食生活、脳にミネラルやアミノ酸をはじめ脳に栄養補給すること。
では具体的に不眠症の漢方薬・天王補心丸(てんのうほしんがん)をご紹介しましょう。
サルノコシカケ科の茯苓や桔梗の根をはじめ11種類の生薬から作られた丸薬です。
不眠をはじめ、不安感、肩こり、動悸、息切れ、口の渇き、便秘の方にお勧めの、飲み易い粒タイプです。
飲み方は1日3回です。
ラジオをお聞きの皆さんの周りに、眠れなくてお悩み方がいらっしゃいましたら、是非教えてあげて下さいね。
阪本漢方堂
*1 徐波睡眠