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「昆布 漢方」~フコイダン、アルギン酸、フコキサンチン~

皆さん、おはようございます。

阪本漢方堂の近くのデパートにも、お節料理のカタログが設置される時期になりました。

お節料理では「よろ昆布(喜ぶ)」と云われる昆布。

今回は「昆布と漢方」について取り上げます。

 

先日、阪本漢方堂西陣千本店近くの昆布屋さんで、水だし昆布(前日の夜に水に昆布をつけた戻し汁)を

3種類<利尻昆布、真昆布、羅臼昆布>を飲み比べました。

それぞれ味わいが違い、味の濃淡も利尻昆布>真昆布>羅臼昆布の順に濃く感じました。

また羅臼昆布の昆布水は、薄く緑がかった色調でした。

きっとクロロフィル(葉緑素)のためでしょう。

 

昆布は海の野菜とも云われ、水に溶けるタイプと水に溶けないタイプの2つの食物繊維(フコイダン、アルギン酸)をはじめ、アミノ酸や、カルシウムや鉄分、カリウム、ヨード(ヨウ素)をはじめとしたミネラルなど栄養素が含まれています。

 

昆布の表面の白い粉は、カビや汚れではなくグルタミン酸の仲間、うま味成分です。(*1)

 

ヨード(ヨウ素)は、身体の代謝に関わる甲状腺ホルモンを作るのに必要な材料です。

甲状腺ホルモンは少なすぎてもダメ、多すぎてもダメな、いい塩梅(あんばい)が必要です。

 

食物繊維は、コレステロールの吸収を抑え、動脈硬化の予防につながることや、ブドウ糖の吸収を抑え、食後の血糖値の上昇を抑えてくれることにつながります。

また便秘の予防や、腸内細菌のバランス改善にも役立ちます

肉料理を食べる前や炭水化物を食べる前に、昆布や海藻類(もずく、めかぶ)などサラダと一緒に食べておくのも、コレステロールや血糖値を気にしている人にはおススメです。

ちなみに昆布のぬめり成分の仲間フコイダンも水溶性食物繊維です。

 

また食べ合わせ技として、昆布と酢を合わせば鉄分やカルシウムの吸収を良くしますので、出汁をとった後の昆布を捨てず千切りにして、黒酢や少量の黒砂糖で味付けして酢昆布として調理なさるのもおススメです。

 

次に昆布をはじめ海藻に含まれる色素成分のフコキサンチンは、抗酸化作用の他、脂肪燃焼効果、抗炎症効果、糖尿病の改善や、飛蚊症や黄斑変性症などのような目の病気にも注目されています。

昆布を加熱せず、寝る前に一晩水出しにして抽出されるといいでしょう。

最後に血圧の高い方や、高血圧の家系の方は予防として、水だし昆布や、水出し後の昆布を調理して召し上がるのも一つです。

昆布のヌメリ成分に含まれる多糖体の仲間アルギン酸が、消化管でナトリウムとくっつき排除してくれることで、血圧を下げる働きをしてくれます。

 

昆布は美味しいだけでなく、私達の健康にこのように役に立ってくれています。

 

阪本漢方堂では、薬草や漢方薬の販売だけでなく、このような普段の食生活に役立つ情報も店頭や電話でお伝えしています。

 

皆さんの周りに、血圧や血糖値でお悩みの方、ダイエット、目の病気でお悩みの方がいらっしゃいましたら、是非阪本漢方堂を教えてあげて下さいね。

 

相談の出来る薬局 阪本漢方堂

 

*1マンニトール(別名:マンニット)

五辻の昆布:阪本漢方堂西陣千本店から徒歩約5分

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