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2017/08/27 放送
最近、交差点で信号待ちをしている時に見かけた光景です。
横断歩道を渡る年配の男性が、あともう少しで渡りきるところで立ち止まってしまい、歩行者の信号が青から赤信号に変わりました。
車道の信号機は青に変わり、立ち止まった年配の男性を避けるように通過していきました。
今のお話は大きい交差点の横断歩道を渡り切れなかったお話ですが、阪本漢方堂薬局にお越しになられる方でも、四条河原町のバス停から歩いてくるのに一度腰かけて休んでからでないと、足腰がシビレたり、痛くなったりして、続けて歩くことが出来ないとおっしゃいます。
今まで当たり前のように、すっすっと歩くことが出来ていたのに、それが出来なくなってくるのはつらいものです。山登りや旅先で寺社巡りが出来なくなるのです。
下手をすると外出することが億劫になり、家の中にばかりいることになり、いつもスッキリ出ていた便通が出なくなり、お腹に空気が張ったような膨満感を覚え、食欲に影響する方もいらっしゃいます。
これらの特徴は、歩き始めは問題がない点です。しかし、しばらくすると足腰に痛みやシビレを感じ、前かがみになって座って休むと楽になる点です。
他に、歩くのは大変だが自転車は大丈夫。自転車なら乗ることが出来る点です。
何故自転車なら大丈夫なのでしょうか?
それは、子供のように立ちこぎをせずに、通常サドルに座って自転車をこぎます。
腰が前かがみになっているから、自転車の方が歩くより楽に感じるのです。
実はこの病気は脊柱管狭窄症と呼ばれ、高齢化に伴って患う方が増加しています。
脊柱管が狭くなるのはほとんどの人に見られる老化現象の一つです。
他に似た病気に、前かがみの姿勢で座って休憩とは関係なく、立ち止まっているとまた歩き出せる病気の可能性として、足の動脈の血管の病気の可能性が有ります。(*1)
これは足の動脈が動脈硬化を起こし、血管が狭くなったり詰まったりして足腰が痛み・シビレ・冷たく感じたりする症状が起きる血管の病気の可能性が有ります。
先の脊柱管狭窄症の場合は整形外科科へ、そしてこの場合は循環器科や血管外科に診てもらわれることをお勧めします。(*2)
さて脊柱管狭窄症に戻りますが、原因はなんでしょうか?
背骨の管の中を通っている神経が、何らかの理由で圧迫されることで症状が表れます。
原因1 背骨の中に脳から下に続く神経が通う管が有ります。この管を取り囲む所が、老化やホルモンバランス原因で厚みを増すことや、椎体と呼ばれる背骨のズレや、間のクッションの椎間板が変形などで神経を圧迫することでおこる。
原因2 普段の食生活でカルシウム不足によって、血液中のカルシム濃度が減り、それを補おうと骨から溶け出したカルシウムが、背骨の神経が通る管の中で沈着して、管の中が狭くなり神経を圧迫することが考えられます。
高齢者の方、消化吸収力の弱い方、胃薬をよく飲む方、閉経を迎えた方、胃がんの手術をした方などは、どうしてもカルシウムが不足しがちなので、どのように対策を取ればよいか阪本漢方堂薬局にご相談ください。
最後に漢方の考え方で、「不通則痛(ふつうそくつう)」と呼ばれるものが有ります。
「通(つう)じざれば、則(すなわ)ち、痛む」と、つまり「気(き)」や「血(ち・けつ)」の巡りが悪いと痛みが起こりますよ!との考え方です。
お一人お一人の症状や体質をお聞かせいただいたうえで、ストレスの原因が今患う病気なのか、仕事上のことなのか、身内の人間関係なのかは別としてストレスが多く気の巡りが悪いなら、気を巡らす生薬を、血の巡りが悪いのなら、血を巡らす生薬の組み合わせを考えていきます。
ラジオをお聞きの皆さんの周りに、足腰の痛みやシビレ、冷えを訴えている方がいらっしゃいましたら、是非教えてあげて下さいね。
阪本漢方堂
(*1)閉塞性動脈硬化症
(*2)提携?紹介出来る開業医があると良い
整形外科なら電カルを阪本漢方堂薬局で購入&服用を勧めてもらう
(*3)バージャー病(Buerger病)原因不明、末梢の動脈が全体的に細くなったりして、十分な血液が保てなくなる病気。