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2017/12/10 放送
さて早いもので今年も残り約20日となりました。
今のうちに忘れずにご用意を頂きたいのが「お屠蘇」です。
先日も店頭の「お屠蘇有ります」の張り紙を見て買いに来て頂きました。
今朝の話題は、新年を祝う「お屠蘇」です。
皆さんのお家では例年お屠蘇でお祝いなさっていますか?
地域によってはお屠蘇と呼ばず、屠蘇散と呼ぶ所もあります。
屠蘇散を漬けないで日本酒や味醂を「お屠蘇」と称して頂く所もございます。
昨今海外からの旅行者が増える中、日本の伝統や風習を肌身で感じて頂けるのが旅の醍醐味の一つではないでしょうか?
昔から伝わるおめでたい習慣ゆえ、普段離れて暮らす家族と一緒に新年をお祝いするにあたり、おせち料理を召し上がる前の乾杯に、本物のお屠蘇を試してみられませんか?
さて、お屠蘇の始まりは、どの様なものだったのでしょうか?
日本書紀倭(ヤマト)故事によると・・・・
昔々、嵯峨天皇の御代弘仁年かん(ミヨコウイジンネンカン)に唐(カラ)の
蘇明(ソウメイ)という人が唐の遣いとして、来朝のみぎり絹の袋に入れた屠蘇散と
称する薬を献上しました。
天皇は元旦より三が日、清涼殿の東(アズマ)ひさしに出御(シュツギョウ)され
四方拝(ハイ)の儀式の後、お神酒にお屠蘇を浸して用いられたのが始まりだそうです。
その後、国民もこれにならって正月三が日の儀式として屠蘇を用いるようになりました。
つまり平安時代の日本に伝わり、鎌倉・室町・戦国・江戸・明治・大正・昭和、
今の平成の時代まで連綿と受け継がれてきています。
意味合いとしては、その年の悪いはやり病を除き、幸福な年を迎えるとして、お正月に家ごとに屠蘇酒を戴き、一家そろって新年のお祝いをするようになりました。
ではお屠蘇にはどのような薬草が入っているのでしょうか?
阪本漢方堂のお屠蘇には、7種類の和漢薬が配合されていています。
それは、山椒・シナモン・丁字・桔梗・八角・陳皮(チンピ)・浜防風(ハマボウフウ)・
から作っており、特長として香りがとてもいいのです。
その中で浜防風は刺身のツマ、酢味噌和え、天ぷらとして馴染みのあるせり科の植物です。ちなみに漢方では関節の痛みや、風邪の時の発熱、頭痛に用います。
その他の薬味内容から考えますと、お屠蘇には胃腸の働きを整え、喉や気管支を保護する薬草がたくさん入っています。
ですから正月にご馳走を食べ過ぎて胃腸がビックリしないように、またこの季節の風邪の予防としても理にかなっています。
用い方ですが、清酒約1合(180ml)に6~7時間浸し、みりん(2~3割)を加えてお召し上がり下さい。
小さな子供さんがいらっしゃるご家庭では、お酒の代わりに、みりんで用いられても可能です。日本の伝統文化を子供達に伝えることにもなります。
特に新年のお祝いには、赤い朱塗りの器を準備されると雰囲気もでていいですね。
ここでお知らせです。
阪本漢方堂のお店でも、今年も数量限定で用意致しました。
昨年も年の瀬には、全て売り切れた品です。
御遠方の方や、お近くでも忙しくいらっしゃることが出来ない方は発送も賜ります。
宜しければ、このお正月にお試しなさってみられてはいかがでしょうか?
最後に阪本漢方堂の年内の営業についてです。
新京極四条本店は30日まで、千本店は29日までです。
阪本漢方堂