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2017/09/24 放送
味覚の秋、栗の美味しい季節がやってきました。
皆さんは栗の食べ物、何を思い浮かべられますか?
私はマロングラッセ、モンブラン、甘露煮(小布施の栗鹿ノ子)、栗きんとん、林万昌堂の甘栗、豊島屋の谷戸歩き(やとあるき)、栗ご飯、など想像します。
甘栗の林万昌堂さんは近いので今もよく買いに行きますが、私が幼稚園の頃でしょうか四条新京極本店の隣の建物、つまり阪急電車への地下9番出入り口の隣に夕方になるとリヤカーを曳いた甘栗屋さんが来ていました。
おばあちゃんに買ってもらいお土産に持ち帰った記憶があります。
最近美味しいと感じたのは、左京区吉田の緑寿庵清水で先日出会った焼栗の金平糖です。名前の通り焼き栗の味わいが口の中に広がる金平糖でした。
子供のころは、母に栗を煮てもらい包丁で半分に切ってホクホクの栗を先の尖ったスプーンで食べた記憶があります。面倒なので大雑把な食べ方をして次の栗に手を出し、勿体無いと怒られた記憶が蘇りました。
子供の頃の他の記憶として、猿蟹合戦の絵本や「大きな栗の木の下で~」童謡を思い出します。
栗はブナ科クリ属の植物に分類され、市場に出ている栗を大雑把に分けると、大粒で渋皮が離れづらい日本で栽培されている日本栗の他、天津甘栗に使用する中国栗、マロングラッセに使用するヨーロッパ栗などに分けることが出来ます。
細かくは日本栗(くり)として、日本全国で栽培さる大粒の筑波、皮が赤褐色で艶がある石鎚、山口県玖珂郡美和町特産の岸根栗(がんねぐり)、日本栗(くり)と中国栗(ぐり)の雑種で皮が黒褐色で大粒の和平なる品種があります。
選ぶ際は、皮にハリと艶がありもの、実がしっかりと太っていて一粒の重さがあるもの、実の先のトゲがとんがっているものがポイントになります。
さてどのような栄養素が含まれているのでしょうか?
栗の実にはビタミンB1やビタミンCをはじめとしたビタミン類、炭水化物、食物繊維、カリウムなど。
渋皮にはポリフェノールの仲間であるタンニンが含まれています。
さて漢方では栗は用いていたのでしょうか?
それこそ昔は栗の木の葉を煎じたものを汗疹(あせも)、漆にかぶれた時に民間薬として用いていたそうですが、私の知る限り漢方生薬業界では現在流通していません。
栗は漢方の考え方では体を温めるグループに入り血行も良くしてくれます。しかし消化しにくいので、ゆっくりとよく噛んで食べましょう。
最後に一つ。本日取り上げた栗はブナ科の植物なのですが、同じブナ科つながりの植物で
現在でも流通していて阪本漢方堂でもよくでる生薬、ウラジロガシが有ります。
ウラジロガシは葉っぱの周りがノコギリのようなギザギザで、葉の裏が白いので名前の由来にもなっています。
乾燥して刻んだ葉をお茶のように煮だして、尿路結石や胆石のなどのトラブルに用います。
結石が出来て困ったことがある人、普段から水分をしっかり取るようにと言われた方は、普段のお茶代わり水分補給として飲まれることおすすめです。
阪本漢方堂で取り扱っていますのは国内産で、お値段も手頃で、500g入り(ひと月半~ふた月目安)で税込み2060円です。
ラジオをお聞きの皆さんの周りに、尿路結石や胆石などの「石持ち」の方がいらっしゃいましたら是非教えてあげて下さいね。
阪本漢方堂