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おはようございます。京都・四条新京極入り口の阪本漢方堂です。
本日3月3日は、「3」が2つ並ぶので耳の日です。
ダジャレではなく、昭和31年に日本耳鼻咽喉科学会が制定した「耳の日」です。
私自身、小学校へ上がる前は風邪を引くとよく耳垂れをおこし、外耳炎や中耳炎によくなったものです。
耳の働きは、なんといっても音をキャッチすること。
次に身体の平衡バランスをとる働きが有ります。
それでは音をキャッチし聞こえる仕組みを説明しますと耳から入ってきた空気の振動を外耳と呼ばれるトンネルを通じ、鼓膜で音の振動を集めて音の強さを約17倍に増強します。
それを同じく中耳(ちゅじ)の小さな骨を通じて約1.3倍に音を増強してカタツムリのような姿の内耳に伝えます。
今度はそこで音を脳が感じ取れる電気信号に変えて大脳に送ります。
今この瞬間も、意識せずとも音は耳から鼓膜が振動して、途中 電気信号に変えてちゃんと脳に伝わっているのですよ。
しかし、何等かの原因によって、鼓膜に穴が開いても聞こえにくくなりますし、鼓膜の次の小さな骨が途中で折れても聞こえなくなります。
いわゆる難聴です。
私が子供の頃に患った中耳炎も急性と慢性が有ります。
中耳と呼ばれる場所は喉と管がつながっています。
それ故に鼻(鼻腔)や喉(喉頭・咽頭)の風邪の原因であるウィルス感染の炎症が中耳に影響をしやすいのです。
耳垂れが出るタイプの中耳炎を取り上げてみましょう!*滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)
これは分泌物(浸出液)が鼓膜の内側に溜まって起こります。喉の腫れやアレルギー、風邪(ウィルス)感染が原因で起こり易く、1~6歳位に患いやすく痛みはほとんど感じないが耳がつまった感じがしたり、聞こえにくくなったりする特徴があります。
ご家族の方は具体的には、「名前を呼んでも気が付かない」「聞き返しが多くなる」「テレビの音量が大きくなる」などの点がないかを気にかけてあげるのがポイントです。
さて阪本漢方堂に同じような症状で相談に来られた経過良好な7歳女の子の話。
この女の子は喘息持ちで痰のからんだ咳が出る。
アレルギー性鼻炎、それに卵をはじめイワシ・サンマ・鯛・シシャモなど魚の食物(しょくもつ)アレルギーも有る方。
最初は上手く飲み続けられるかと少量の漢方薬顆粒タイプと水薬、それに小さな錠剤でスタートしてもらいました。
服用開始約2か月後のお話では耳の症状、鼻(鼻炎)の症状も落ち着いてきているとのこと。
煎じなくても、小学生の子供さんでも嫌がらずに漢方薬を続けて飲んでいただいています。
他に民間療法としてお茶のように飲める薬草で、薬膳料理でも用いられるユキノシタをご紹介しましょう。
私も葉を天ぷらにして頂きました。ユキノシタは名前の通りユキノシタ科の植物で、生薬名を虎耳草(こじそう)と云いまして、動物の「虎」に「耳」そして「草」と書きます。別名はミミダレグサとも呼ばれ、中耳炎や外耳炎の耳垂れを連想させます。
炎症や発熱などの熱症状をさまし、解毒の働きを高めると考え、中耳炎をはじめ気管支炎、皮膚炎、痔に用います。また化粧水を作る目的でも探して来られます。
このように、阪本漢方堂にお越しになる「耳の相談」と云えば、中耳炎をはじめ耳鳴りでお悩みの方が多いです。
中耳炎をはじめ耳鳴り(キーンと云う金属音、ジージーと云う蝉の鳴き声、冷蔵庫のコンデンサーのようなゴーと云う低い音)など、耳トラブルでお悩みの方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。