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皆さん、おはようございます。京都・四条新京極入り口の阪本漢方堂です。
今朝は鶏肉と薬膳料理についてです。
馴染みのお客様のお家にお孫さんたちが遊びに来て食事をすることになると、孫たちが喜ぶので(孫たちが)大好きな「鶏のから揚げ」を作ると話しておられていたことを思い出しました。
私自身も名古屋に出張に出かけた時に食べた手羽先がおいしかった思い出があり、子供から大人までよく食べる鶏肉。
手羽先餃子に、「よだれ鶏」との名前で辣油と山椒の四川激辛ソースのかかた料理を思い出します。
皆さん、鶏肉お好きですか?
鶏肉は焼いても、蒸しても、スープにしても、ミンチ肉にしても、色々な調理法があり美味しいですね。
我が家では「鶏雑炊」と呼んでいるのですが、これがまた美味しいのです。
鶏ガラと一緒に鶏肉をまず茹でて、煮汁の醤油みりんなど加え鶏ガラスープを作ります。
丼鉢に炊きたての白ご飯を入れて、その上にほぐした鶏肉と下味をつけた椎茸のスライスに刻みネギと刻み海苔、紅ショウガとミカンの皮を細かく切ったものをのせ、熱々のスープをかけて頂きます。
ご当地グルメの紹介番組を見ていると宮崎県の鶏飯と呼ばれる料理でした。
二日酔いの朝にも美味しく頂けます。
さて細かく刻んだミカンの皮を漢方では、陳皮(ちんぴ)と呼んで、
食欲不振・消化不良等の時の健胃作用や痰切りの為、他に気の巡りをよくする働きがあります。
そもそも生姜やネギも薬味として「薬(くすり)」の「味(あじ)」と書きますし、
海苔もミネラル類が豊富なことを思うと、
この料理もそして私達が普段頂く和食も海外の方から見れば十分薬膳と云えるのではないでしょうか?
では他に鶏肉を用いた薬膳料理はどのようなものがあるのでしょうか?
いく種類かご紹介致しましょう。
1つ目は「参鶏湯(さんげたん)」鶏のお腹にもち米をはじめ、高麗人参と棗(なつめの実・大棗(たいそう)を詰め込んで煮込んだ料理。この料理を作りたいからと高麗人参・薬用人参を買いにお越しになられます。
この料理の組み合わせを応用して、
2つ目は寝ても疲れが翌日に持ち越すような疲労感でお悩みの方、病気の後の体力の低下している方や、出産後体力をつけたい方におすすめなのが、鶏肉と棗の実・大棗とセリ科の当帰の組み合わせのスープ料理です。
3つ目は貧血や眩暈(めまい)の方には鶏肉とセリ科の当帰(とうき)・川芎(せんきゅう)のスープ料理がおすすめ。
4つ目は体力の低下・冷え・下痢しやすい方には鶏肉・朝鮮人参・生姜・ニンニクのお粥など先の参鶏湯の組み合わせから色々と広がっていきます。
それ以外に鶏肉との組み合わせでは
5つ目として痔・脱肛(イボ痔)・子宮下垂の方には鶏肉(メス鶏)と一緒にタデ科のツルドクダミ・何首烏(かしゅう)と煮込むスープ料理。
6つ目は身体を温め、痰が出る方におすすめ料理が、鶏肉・キキョウ科の桔梗のスープです。
最後7つ目は水はけをよくしむくみをとり、ザラザラした肌から美しい肌へ、鶏肉と皮を剥いだハト麦・ヨクイニンとサルノコシカケ科の茯苓(ぶくりょう)のお粥(*1)など挙げられます。
阪本漢方堂には、今現在のお悩みの症状を何とか良くしたい!と云う方のご相談から、別に病気ではないが普段から食養生を考えたい!身体に良くて美味しい物を作りたい!と云う主婦の方から実際薬膳料理をお出しになるプロの方も購入に来られます。
日本国内産の原料生薬を中心に、量り売りできるものはご用意いたしますので、薬膳料理に興味のある方お待ちしております。
皆さんの周りで、美味しくできた薬膳料理の情報あれば教えて下さいね。
阪本漢方堂
(*1)薏米茯苓粥(イーミーフーリンジョウ)
参考文献:「台所漢方」根本幸夫 緒方出版
「漢方実用大辞典」学研