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「桜と漢方」~桜皮、十味敗毒湯~

皆さん、おはようございます。京都・四条新京極入り口の阪本漢方堂です。

今週は寒の戻りで京都市内でも朝から冷たい雨が降ったり、翌日には冷たい風が吹いたりしていましたが、皆さん風邪をはじめ体調崩していませんか?

このような天候でも桜の花が長持ちしているので入学式や入社式にも桜も祝ってくれているような気持になりました。

またこの季節ならではの好きな景色、桜の花びらが川や池の水面(みなも)に浮かぶ姿もなんとも言えませんね。

 

さて寒く家の中で過ごすことの多かった冬の季節から、明るい春の日差しのなか、花が咲き乱れた季節。

ウキウキした気分になります。「春爛漫(はるらんまん)」春を感じる私の好きな言葉です。

改めて広辞苑を調べてみると、爛漫とは、花が咲き乱れるさま。あきらかにあらわれるさま。

ところで桜は何科の植物になるのか、皆さんご存知ですか?

答えはバラ科になります。

以前この放送で取り上げましたアンズや梅、それにアーモンドも皆同じバラ科サクラ属に分類に分けられています。

 

さて京都でも幾種類もの桜を見ることが出来ます。

山桜(ヤマザクラ)、染井吉野(ソメイヨシノ)、枝垂れ桜、八重桜、

彼岸桜(ヒガンザクラ)をはじめ沢山の種類が有ります。

ところで「桜と漢方」との関係はあるのでしょうか

実は漢方でも桜を用いるのです。

使用する場所は、木の皮(樹皮)の所で、生薬名を桜皮(おうひ)と云います。

 

江戸時代には咳止めや熱を冷ましたり、蕁麻疹などの炎症を抑えたり、排膿・解毒の働きで用いられていました。

世界で初めて麻酔を用いた外科手術をしたことで有名な華岡青洲(はなおかせいしゅう)、(テレビドラマで奥さんの乳癌の手術でも有名)は、この働きを利用して、

桜の皮を配合した皮膚病の妙薬・十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)を編み出しました。

 

ちなみに、この十味敗毒湯には名前の通り10種類の生薬が配合されています

本日紹介の桜の皮の他に、

桔梗の根や

せり科の川芎(センキュウ)や

柴胡(さいこ)、

サルノコシカケ科の茯苓(ぶくりょう)など、

桜の皮以外に9種類の生薬が配合されております。

蕁麻疹や急性湿疹、化膿性の皮膚病、水虫に効きます。

 

皮膚病も大きく分けると

カサカサ乾燥タイプ・ジュクジュクタイプ・両方が混ざったタイプに分かれます。

つまり冬場悪化しやすいタイプや、夏場に悪化しやすいタイプなどあるのです。

湿疹の方やアトピー性皮膚炎・蕁麻疹の方に何が辛いかをお聴きしていますと、

「患部の赤みや火照り感、カサカサ・ジュクジュクも気になるが、一番つらいのは痒みだ!痒いとイライラしてくる!」

ことがつらいとおっしゃいます。

 

そこで阪本漢方堂では、その方お一人お一人の症状や体質を詳しく伺いどの薬草・生薬の組み合わせが良いかを考え、

その方に合った漢方を調合し、飲んで頂き体の内側からの改善と、体の外側からは漢方の塗り薬や漢方入浴剤にて、

少しでも早く痒みや赤み・火照り感などの症状が良くなるよう提案しています。

 

もし皆さんの周りに蕁麻疹や湿疹、それにアトピーなどの皮膚病でお悩みの方がいらっしゃいましたら、教えてあげて下さいね。

 

以上、「桜と漢方」についてでした。

 

阪本漢方堂

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