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皆さん、おはようございます。
京都・四条新京極入り口の阪本漢方堂です。
今朝は「鶏の卵(鶏卵)と漢方」について取り上げてみましょう。
卵料理は、朝の卵かけご飯の時の生卵でも、茹で卵・半熟卵のように煮たり、
目玉焼きやニラ玉のように焼いたり炒めたり、茶わん蒸しのように蒸したりと色々な調理法で美味しくいただけます。
私が子供の頃は、月見うどん・月見そばにして食べるのが好きで、ざる蕎麦のつゆにもウズラ卵を割って入れて食べるのが好物でした。
“茶葉ゆで卵 茶葉蛋チャーイェダン”
スパイシーな辛さが子供の頃はダメで、同じようにカレーライスに生卵を入れると、辛さがマイルドになるのでよく入れたものです。
最近の生卵のお気に入りは、阪本漢方堂四条新京極本店の近く、四条寺町下るにあるお蕎麦屋さんの「特田舎蕎麦に小ごはん」。
“永正亭” 阪本漢方堂 本店より徒歩1分
特田舎蕎麦のトッピングは大根おろし、刻みネギと刻み海苔それに天かすと生卵の黄身だけ。
これを私は麺つゆにてふやけた天かすと卵の黄身を白ご飯の上に移動させて食べるのが好きです。
いわゆる天かす卵丼です。
食べ方は人によって全てぐちゃぐちゃに混ぜて美味しそうに食べる方もいらっしゃいますよ。
さて卵も調理方法によって消化する時間が違ってくるのです。
卵1個分で比べると、半熟卵が1時間半、次に生卵&ゆで卵が2~3時間、卵焼きが3時間以上かかると云われています。
お腹の弱っている状態では半熟卵や温泉卵として召し上がるのがお勧めです。
ところで鶏卵を漢方で用いるのでしょうか?
1つは専門的な漢方処方として、もう1つは伝統的な民間療法から取り上げてみましょう
最初は煎じ薬に生卵を混ぜる漢方処方、黄連阿膠湯(オウレンアキョウトウ)から。
配合されるのはボタン科の芍薬、
シソ科の(オウゴン)、
キンポウゲ科の黄連(オウレン)、
コラーゲン豊富な阿膠(あきょう)(*1)、
煎じ液(煎じ薬)が少し冷めてから
卵黄を混ぜて完成です。
冷えやすくのぼせ気味の夜寝られない人、
いわゆる不眠症に。
また肌を潤し炎症を良くしてくれる生薬の配合されていることから
カサカサした湿疹や皮膚炎、それに皮膚のかゆみに用います。
そして2つ目に御紹介するのは卵油球です。
そもそも卵は必須アミノ酸がバランス良く含まれており、栄養価の高い食材です。
特に卵の黄身には含まれる鉄分が豊富なのが特徴です。
その他に鶏の黄身は、タンパク質や脂質を多く含んでいます。
その中でもリン脂質であるレシチンを豊富に含んでいます。
このレシチンは動脈硬化の予防をしてくれます。
この黄身、つまり卵黄から作られた商品は昔から民間療法で有名な卵油と云うものがあります。
卵油について御紹介しましょう。
元日本海軍の看護特務大尉、築田(ツクダ)多吉著書、通称「赤本」と云われる「家庭における実際的看護の秘訣」に、
卵油が赤本記載の妙薬と紹介されています。
作り方は、卵の黄身が焼けるまで炒り続けていると黒い液状の油が出てきます。
この油(卵油)を濾過して用います。
それゆえ、この油は卵とは別物になります。
先に御紹介しましたレシチンの含有量もより多くなります。
著作当時は飲んで(内服用)滋養強壮薬として、また塗って(外用として)痔・やけど・傷に効果があると記されています。
ただ問題はご家庭で作る際に臭いの問題があります。
しかし医薬品扱いから離れた現在でも民間療法として、心臓が弱い方の予防食として、
また普段の健康維持の為に液タイプの卵油や、粒タイプの飲み易い卵油球(きゅう)を毎日少量ずつ飲み続けている方が多いのも特徴です。
阪本漢方堂では、この粒タイプ飲み易い卵油球を240球入り約40日分(税込み)4320円で取り扱っています。(*2)
ラジオをお聞きの皆さんの周りに、なんとなく体調が良くない、不調を感じる方や、寝ても疲れが翌日に持ち越してしまい疲れがとれない方がいらっしゃいましたら是非教えてあげて下さいね。
阪本漢方堂
(*1)顆粒タイプはゼラチン
(*2)平成31年6月現在