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皆さん、おはようございます。
京都市四条新京極入り口の阪本漢方堂です。
まさに今、京都の紅葉は見頃を迎えています。
日によって気温差が大きくなりましたが、体調崩していませんか?
喉が痛む、咳が出る、など風邪の症状出ていませんか?
風邪の場合、なんらかのウィルスと呼ばれる異物が、私達の身体の中に侵入してきて悪さをする訳ですが、顕微鏡もない時代、ウィルスも見つかっていない時代の漢方の世界では病気や不調の原因をどのように捉えていたのでしょうか?
答えは、大きく分けて3種類。
「季節の変化や生活環境による外側からの要因」 (*1)が一つ。
二つ目は「感情やストレスなどの身体の内側から引き起こされる要因」 (*2)。
三つ目は「偏った食生活や睡眠不足、運動不足、逆に激しい運動、骨折をはじめとした怪我など自分次第で病気を未然に防げるもの」 (*3)に分けることが出来ます。
漢方では、これらが複雑に組み合わさって病気や不調の原因を作っていると考えます。
その中でも今朝は一つ目の「季節の変化や生活環境による外側からの要因」について取り上げてみましょう。
まず季節の変化(気候の変化)に伴う6つの要因(*4)です。
空気の対流や季節風、それに風邪のイメージの風(ふう)、寒さの寒(かん)、暑さの暑(しょ)、湿気の湿(しつ)、乾燥の燥(そう)、熱や高熱の火(ひ・か)の6つ。
度を越した状態に変化することで、私達の身体の中に、病気の原因となりえる病気の邪が侵入すると考えます。
度を越したあまりにも寒すぎる状態、あまりにも風が強すぎる状態の環境のなかで、手袋やコートを着用せず薄手のシャツだけでいると、手先足先が冷え、そのうちにシビレがきて痛くなります。それこそ風邪をひいてしまいそう。
風邪(かぜ)と云う漢字も「ふうじゃ」と書いて風邪(かぜ)なのです。
またあまりにも湿気が多い状態、湿度が高い状態が続いていると身体が重く感じるようになったり、神経痛が悪化したりします。この場合は湿気の邪(じゃ)と考え「湿邪(しつじゃ)」と云う言葉があるくらいです。
その他の環境として、地球環境、地域環境、住環境を挙げることが出来ます。
地球環境として、中国大陸からの黄砂やPM2.5、その他にもスギをはじめヒノキやイネなどの花粉によるアレルギー症状、大気汚染による喘息や気管支炎、魚貝類にも影響するマイクロプラスチック、重金属汚染など海洋汚染など。
地域環境として、海や湖の近くや埋め立て地の湿気の多い地域と乾燥した地域では、湿気の関係でリウマチや神経痛に違いが出たり、田舎と比べて車の多い都会や工場地帯の排気ガスが多い所は喘息や気管支炎が増えたりと、地域の環境の差が出てきます。
住環境の違いでは、隙間風の多い家と、気密性の高い住宅では、熱効率のちがいだけでなく、湿気の溜まりやすさの違いよる体の影響の違いも考えられます。
最後に、季節や気候の変化が起きようと、ちゃんと順応できる身体作りが大切だと考えます。例年蒸し風呂にいるみたいと大阪や神戸からお越しのお客様に云われる京都の蒸し暑い夏でも、食欲不振にも熱中症にもならない、帯状疱疹も患わない丈夫な身体作り。
これから冷え込んできて冬本番を迎えるにあたり、厳しい寒さの冬になろうが風邪をひかない、冷えて痛みやシビレが悪化しない身体作りを今から目指してくださいね。
本気で身体作りを目指す方を阪本漢方堂は応援して参ります。
皆さんの周りに、一晩寝ても治りきらないような疲れや、身体の不調を感じる方がいらっしゃいましたら、是非教えてあげて下さいね。
阪本漢方堂
*1 外因(がいいん)
*2 内因(ないいん)
*3 不内外因(ふないがいいん)
*4 六淫(りくいん)、風寒暑湿燥火
参考図書「東洋医学のしくみと治療法がわかる本」丁宗鐵著