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皆さん、おはようございます。
京都市四条新京極入りの阪本漢方堂薬局です。
今朝は「漢方と耳鳴り」について取り上げてみましょう。
先日新聞に、冷蔵庫や電子レンジガスコンロなどの「ピーピー」と云う報知音が、高い音なので聞き取りにくい、聞こえないと報じられていました。
まず音をキャッチし聞こえる仕組みからみてみましょう。
耳から入ってきた空気の振動を外耳と呼ばれるトンネルを通じ、鼓膜で音の振動を集めて音の強さを約17倍に増強します。それを同じく中耳の小さな骨を通じて約1.3倍に音を増強してカタツムリのような姿の内耳に伝えます。
今度はそこで音を脳が感じ取れる電気信号に変えて大脳に送ります。
しかし、加齢に伴い内耳の高音の周波数を受け持つ細胞が欠けやすくなることから、先に紹介した冷蔵庫や電子レンジガスコンロなどの「ピーピー」と云う報知音が、高い音なので聞き取りにくい、聞こえない等の原因に挙げられます。
それ以外にも、何等かかの原因によって、鼓膜に穴が開いても聞こえにくくなりますし、鼓膜の次の小さな骨が途中で折れても聞こえなくなります。いわゆる難聴です。
さて阪本漢方堂にお越しになる耳の相談と云えば、中耳炎をはじめ耳鳴りでお悩みの方がお越しになられます。
今朝は当店で耳鳴りが良くなられた74歳の女性のお話をご紹介致しましょう。
相談にお越し頂いた1年ほど前からジージーと蝉が鳴いているような高音の耳鳴りに悩まされていました。どうやら鳴っているのは耳の中ではなく、右耳の上から後ろ側で感じるとのこと。夜寝られないくらいつらいとのこと。
MRI検査をはじめ耳鼻科さんで検査をしてもらったが主治医の先生からは「年齢のせい」「年のせい」と云われたとのこと。
特記事項としては、寝られないくらいの耳鳴りが鳴り出してから、目がぼやけるのが気になり眼科さんで診てもらったが異常なし。
食欲旺盛で膝の痛みがあり、血圧を下げる薬、不整脈の薬、便秘薬を飲んでいる方でした。
漢方薬は簡単に飲める顆粒薬を希望され2種類からスタート。
1種類ずつ試され、片方は全くダメで、片方は夜寝られないほどの耳鳴りの音量が寝られる位に音が小さくなってきたと喜ばれました。反応の良いほうだけを続けられ、約1か月後にお越しの際には目のボヤケも良くなったとのこと。
とても喜んで頂けました。
この方の場合、頭・脳内の血流をよくする方向性と肝の高ぶりを抑える方向性の生薬の組み合わせが良かったようです。
服用開始約3か月後、漢方を飲んでいると耳鳴りがしなくなった。飲まないとまた鳴る。と云う段階まで改善が進み、飲む回数を徐々に減らし、服用開始約半年後に無事卒業されました。
耳鳴りや耳鳴りに伴う難聴は、確かに難しい病気です。
症状である耳鳴りの音も様々で、先の女性のように蝉の鳴き声の場合や「キーン」という金属音、冷蔵庫のコンデンサーのような低い音で「ブー」と鳴る場合や、耳の中で鳴っている人、耳の外側で鳴っている人、耳ではなく頭で鳴っているから頭鳴りかな~とおっしゃる人がいらっしゃいます。
原因も脳の興奮からきているのか?五臓六腑で云う「腎」系の働きの弱りからきているのか?など、お一人ずつ詳しく症状や体質、それに原因を探りながら一緒に治療していくことが大切です。
皆さんの周りに、耳鳴りをはじめ中耳炎など耳の症状でお困りの方がいらっしゃいましたら、阪本漢方堂では「耳のお悩み相談」を受け付けております。
是非教えてあげて下さいね。
相談の出来る漢方薬局 阪本漢方堂