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皆さん、おはようございます。
京都市四条新京極入りの阪本漢方堂です。
暦に二十四節気(にじゅうしせつき)が有りますが、これは一年を四季(春夏秋冬)だけでなく更に6つに分けた、4×6で24、つまり一年を24等分に分けたもので、5月31日の二十四節気は小満(しょうまん)にあたり、「全ての物が次第に伸びて天地に満ち始める」(*1)と云い、二十四節気を更に三等分にして表した七十二候(しちじゅうにこう)では「紅花栄(べにばなさかう)」と云い、紅花が咲き誇る頃をさし
先日5月26日から31日頃をさします。
それにちなんで今朝の話題は「漢方と紅花(べにばな)」を取り上げてみましょう。
紅花(べにばな)はエジプト原産のキク科の植物で、古くから口紅や染色で用いられてきました。万葉集には、末摘花(すえつむはな)の名前で登場している紅花(べにばな)、漢方では、この花の乾燥したものを、紅花(こうか)、紅藍花(こうらんか)と呼んで用います。
煎じた成分には色素成分の他に、炎症を抑える働きや、血圧が高い方の場合血圧を下げる働きや、免疫賦活作用の働きが有ります。
漢方では特に血の流れの停滞による身体のトラブルに用います。
例えば転んだ拍子に何かにぶつかり内出血したところが時間と共に色が変わるような状態の打撲や打ち身に用いたり、女性の月のもの、月経痛をはじめとした月経不順など月経のトラブルに用いたり、お腹の「しこり」などに用いたりします。
薬味の性質は温性(おんせい)、つまり身体を温める方向性なので手足お腹腰など冷えるタイプの方に用います。
単独でお茶のように煮出して飲むほかに、冷え性の場合にはヨモギと合わせて用いる他、更年期障害をはじめ、その方の気になる症状や体質に合わせて他の薬草茶と組み合わせて用います。
では更に紅花(べにばな、こうか)を用いたより専門的な漢方薬をご紹介しましょう。
まず一つ目は、桃の種:桃仁(とうにん)や、セリ科の当帰に川?(せんきゅう)、ボタン科の芍薬、ゴマノハグサ科の地黄(じおう)と組み合わせた漢方薬:桃紅四物湯(とうこうしもつとう)が有ります。
血の流れの停滞による身体のトラブルの他、部分的に血が不足した状態を補い、出血のトラブルに用いる生薬の組み合わせになっています。
二つ目は、天恵実母散(てんけいじつぼさん)です。
この漢方薬には別名番紅花(ばんこうか)と呼ばれるスペイン料理で用いるサフランや、薬用シナモンの桂皮、薬用人参など紅花(べにばな)を含め15種類の生薬が配合されています。
この漢方薬天恵実母散は、昔から婦人良薬として存在し、次のような方におススメです。
お腹が冷えて痛んだり、同様に足腰が冷えて身が引きつったり痛んだりする方、肩こりに頭痛、それに眩暈(めまい)やのぼせ、更年期の時期の身体の不調、ヒステリーを起こしてしまうなどのお悩みの方に、評判がいいのです。
用い方はティーパックタイプの紅茶のように熱い湯を注いで飲むタイプで、20袋、つまり20日分入り(税抜き)3200円です。詳しくはお電話での問い合わせの際にご説明いたします。
皆さんの周りに、女性特有のお悩み、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症、更年期障害、月経痛がひどい、月経不順、生理が来ない、不妊などのお悩みの方がいらっしゃいましたら、是非阪本漢方堂を教えてあげて下さいね。
女性の相談出来る先生も阪本漢方堂にはいますので、安心してお電話、ご相談下さいませ。
以上「紅花と漢方薬」についてでした。
相談の出来る薬局 阪本漢方堂
*1 国立天文台 こよみ用語解説