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「阪本漢方堂の漢方薬酒(かんぽうやくしゅ)」

皆さんおはようございます。

京都市四条新京極入り口の阪本漢方堂です。

日中はまだまだ暑さを感じますが、夜間は窓から涼しい風が舞い込むようになりました。

皆さん、今年の厳しい暑さの夏の疲れ、出てきていませんか?

「食欲の秋」到来です。今朝の話題は、果実酒ではなく「漢方生薬を漬け込んだ漢方薬酒」です。

スーパーに青梅が並ぶ頃、青梅の近くには梅酒用の容器やホワイトリカーが並ぶコーナー作りをなさるお店を見かけます。

我が家で作ってみた果実酒の中で美味しかったのは、梅酒をはじめ、いちご酒、枇杷酒が有ります。ラジオをお聞きの皆さんも自宅で、お好きな果物をホワイトリカーに漬けこんで、果実酒をお作りになっておられますか?

同じホワイトリカーを用いて、漢方生薬を漬け込んだ漢方薬酒の楽しみ方を取り上げてみましょう。

 

最初は、薬草・漢方生薬を水から煮出し煎じて飲むのと、アルコール(ホワイトリカー)で作る薬酒とは、どう違うのでしょうか?

まず湯に溶け出して来ないで、アルコールには溶け出す成分が含まれる点が一つ。

生薬の成分の働きと共に、アルコール自体の働きがプラスされるのです。

また漢方煎じ薬や薬草茶と比べると、圧倒的に飲む量は1日当たり少量になります。

 

「酒は百薬の長と云いますし、しかも漢方生薬から作られた漢方薬酒なら誰が飲んでも、ガバガバ多量に飲んでいいのだろう」とはいきません。

 

また向かない人もいます。当たり前かもしれませんが、アルコールが苦手な方、飲めない方、

特に炎症性の病気、出血性の病気、ガン治療中の方でアルコールを飲むことで病の勢いが増す場合はダメなのです。

 

しかし漢方薬酒の良い点では、血液循環がよくなり身体を温めます。また食欲増進や緊張を緩めてくれます。

さて具体的にはどの様な漢方薬酒があるのでしょうか?幾種類かご紹介致しましょう。

 

高麗人参酒。

寝ても疲れが取れない方、冷えや貧血、代謝の悪い場合に使用する高麗人参をホワイトリカーに漬けこみます。単独で使用や、ナツメの実(大棗)やクコの実と一緒に入れて漬け込むと濃い色合いになり、胃腸や肝臓の弱い方用にアレンジ出来ます。

高麗人参単独の薬酒に、梅酒を飲むときに加えても美味しく頂けます。

漢方薬酒用の高麗人参は1~2年で間引かれた中国産は比較的安価で流通していますが、日本産(国内産)の4年根より6年根の方が、大きさと同様価格も高くなります。

ちなみに飲み終えたあとの人参は天ぷらや参鶏湯(サムゲタンなど)料理にして残さず召し上がるのもいいでしょう。

 

次は 冬虫夏草酒。

漢字で「ふゆ、むし、なつくさ」と書く冬虫夏草はキノコの仲間で、昔から不老長寿、昼間の精、夜の精をつける、体力回復、足腰の痛みなどに用います。

薬膳料理中華スープにも数本単位で使用される漢方生薬です。

ホワイトリカー1.8リットルに対し、冬虫夏草20g目安で用います。問題点は数年前から中国国内において投機目的で買い占められ、価格が高騰している点です。

コロナ禍の前、中国からの観光客が冬虫夏草を探してお店に来られたこともありました。

 

次にマタタビ酒。

以前「漢方と虫こぶ」の回で紹介しましたマタタビは、飼い猫にあげる為に買いに来られる方が多いのです。しかし猫ちゃんに与えるだけではもったいないので、我々はマタタビ酒として神経痛、腰痛、疲労回復の目的で作られるのもいいでしょう。

ホワイトリカー1.8リットルに対して、100~200g。レモンを加えると美味しく飲めます。

 

最後にサルノコシカケ酒。

サルノコシカケは種類が大変多く、有名な「れいしば」と書いて霊芝(れいし)と云われるのはサルノコシカケ科のマンネンタケになります。

また以前よく用いられていた抗がん剤の原料に使用されていたカワラタケもサルノコシカケ科の仲間です。

本日紹介のサルノコシカケは山に入ると倒木に見つけることが出来、傘が直接ニョキと腰掛けのように生えた形のキノコです。

ホワイトリカー1.8リットルに対して、50gを目安に入れてください。

 

最後にこれら漢方薬酒は、病人の手前、漢方の考え方で半病人、半健康人(はんけんこうじん)の方で、末端の血液循環が悪い方、数年前に大病を患った方、年齢と共に体力が低下してきた方などが、巡りを良くし、血や元気の元を補い、体力・免疫力を高めたい方におススメです。

皆さんの周りでアルコールは苦手だが、夏の疲れが出てきた、夜寝られない、寝ても疲れが取れない、腰痛、神経痛でお悩みの方が、もしいらっしゃいましたら、

是非阪本漢方堂を教えてあげて下さいね。良くなる方法を私達も一緒に考えて参ります。

 

相談の出来る薬局 阪本漢方堂

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