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 「スパイス PM2.5呼吸器の炎症抑制」    ~クローブ(丁子)、ウコン(春ウコン・秋ウコン・紫ウコン)、ケイヒ(桂皮)~

皆さん、おはようございます。

京都市新京極入り口の阪本漢方堂です。

3月末から大阪や福岡、新潟、東京、北海道など全国的に黄砂が観測されました。京都でもここ数日、朝出勤の際に比叡山を眺めますと、晴れの日でもかすんで全く見えない状況です。日中でも四条新京極の横断歩道から祇園方面の山々がかすんでいる日があり、黄砂とPM2.5粒子の大きさを考えていました。

黄砂の方が大きいのですが、黄砂の中でも粒子が2.5μm以下はPM2.5にカウントされるとのこと。

 

そのような中、2年前(*1)の報道に、ハウス食品が京都大学の環境医学、高橋裕久教授との共同研究で、カレーに含まれるスパイスが大気汚染を引き起こすPM2.5(微小粒子状物質)による呼吸器の炎症を抑制することをヒトの細胞への実験で確認したとの記事が掲載されていたことを思い出しました。

確認されたスパイスは、クローブ、ウコン、ケイヒ、コリアンダーの4種類。

私達がこれらのスパイスを含むカレーを実際食べることで炎症を抑えられることは確認出来ていないが、細胞レベルでは有効な結果は得られたとのこと。

私はこの記事に大変興味を持ちました。漢方の世界でも使用されるからです。

一つずつ見ていきましょう。

 

クローブはフトモモ科の丁子の蕾を用います。

バニラにも似た濃厚な香りで、漢方ではお正月新年を祝うお屠蘇に配合したり、しゃっくりが続いて困っている方に柿の蔕(へた)と生姜と一緒に用いたりします。

クローブのイラスト

そもそもお肉の臭みを消す目的でローストビーフ、ビーフシチュー、ポトフに用いたり、甘い香りを利用して、焼きリンゴやコンポートなどスウィーツの香りづけに用いたりと、それに当店ではホットウィスキーやホットワインの香り付けの為に買いに来られます。

また阪本漢方堂オリジナルのチャイにも配合していますので、一度お試し下さいね。

 

ウコンはショウガ科の仲間で、別名をターメリック、インディアンサフラン、クルクマとも呼ばれています。カレーの色であり、お漬物「たくわん」の色付けにも用いられてきました。

阪本漢方堂のある四条界隈のインド料理屋さんにカレーを食べに行くと、ジャガイモやカリフラワーなどの野菜を炒め蒸したおかず「サブジ」にもウコン(ターメリック)で黄色く色付けられたものが添えられていたのを思い出します。

この黄色の色素成分クルクミンが肝臓の機能を高めてくれるので、お酒を飲む前にウコンを飲まれる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

阪本漢方堂ではカレー粉に用いる秋ウコン、そして秋ウコンより精油成分の多い春ウコン、あとガジュツと呼ばれる紫ウコンの三種類のウコンを取り扱っています。

コリアンダーはセリ科の植物で種(種子)を用います。

カレー粉以外にも爽やかな香りを利用してピクルスを作るときにコリアンダーと一緒に香りづけに用います。コリアンダーの葉っぱがパクチーで好き嫌いが分かれるところです。

正直私は得意ではないので、これくらいにしておきます。

 

私の一押しは桂皮で、いわゆるシナモンのことです。

他の別名としてニッキ、肉桂(にっけい)とも呼ばれるクスノキ科のケイの樹皮を用います。

子供の頃から八つ橋・生八つ橋にて親しんできたせいか、また漢方を学んでから使うことが多いせいか親しみを感じます。

 

阪本漢方堂で扱っているケイヒの粉末(桂皮末)はベトナム産を用いており、市販のシナモンパウダーより香りが濃いのが特徴です。紅茶にほんの少し混ぜて飲んだり、焼いたトーストに蜂蜜を伸ばしパラパラと振って食べたりすると絶妙です。

焼きフルーツともお勧めで、例えば焼きバナナにケイヒの粉末振りかけての食べ方も是非お試し下さい。

注目されている働き:近年の研究では、40歳代後半から増える加齢による皮膚の毛細血管の機能低下が皮膚の老化に関係しており、桂皮の成分が機能低下した毛細血管を復活させることが分かってきました。

元気な髪の毛のキャラクター

阪本漢方堂では、本日ご紹介したクローブやウコンやシナモンを取り扱っており、病の治療目的の健康相談が出来るだけでなく、食生活を通じて家族の健康を維持&向上する目的で漢方生薬、スパイス、ハーブをお料理や普段のお茶代わりとして、買いに来られます。

皆さんの周りに、スパイスやハーブに関心の有る方がいらっしゃいましたら、是非教えてあげて下さいね。

 

相談の出来る薬局 阪本漢方堂

*1 平成31年4月9日の新聞報道

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