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「干支 寅(虎)にちなんで 虎杖根 虎耳草 」 

皆さん、新年明けましておめでとうございます。

京都市四条新京極本店入り口の阪本漢方堂です。

新年1回目の放送では、干支の寅(虎)にちなんだ漢方の話題です。

動物園でも人気の虎は、ネコ科の大型哺乳動物です。

実はワシントン条約で規制される前までは、動物性生薬として虎も用いられていました。

ダルマを抱えた虎のイラスト(寅年)

使用する場所は骨で、生薬名を虎骨(ここつ)、又は虎脛骨(こけいこつ)と呼んでいます。足腰の筋力や機能を強める働き、リュウマチや神経痛による関節の痛みに、複数の生薬と配合した丸薬や、蒸留酒に漬け込んだ虎骨酒(ここつしゅ)として輸入されてきました。

もちろん現在では流通していません。

また現在では、動物生薬自体が全体的に入手しづらくなってきていて、流通ストップする丸薬タイプも出てきています。

 

さてそこで本日紹介するのは、虎杖根(こじょうこん)と虎耳草(こじそう)です。

 

まずは虎杖根(こじょうこん)から。

「虎の杖の根」と書きますが、皆さん何の植物か想像出来ますか?

答えはタデ科の多年草イタドリ、別名をスカンポと云います。

漢方で使用するのは、根と根茎です。

山菜として、春先の若い芽を食することも出来ます。

私が子供の頃、キャンプに行った時、自生しているイタドリの茎を食べ酸っぱいような、

渋いような味だった記憶があります。

中が空洞で枯れたイタドリを飯盒炊爨(はんごうすいさん)する際のマキ替わりにしようとしましたが、火持ちせずにあっという間に燃え尽きてしまった思い出があります。

イタドリの名前の由来は、「痛み取り」とも云われ、関節の痛みに用いる他、生理不順、

黄疸に使用されてきました。

例えば膝関節の痛み。

加齢や肥満、過度な運動による故障、ケガなど、膝の軟骨が擦り減り、炎症が起きて

変形して痛みが生じたり、膝に水が溜まったりと中高年に多く見られます。

足首の関節、股関節のトラブルでも、外出することが億劫になり、スーパーで自ら食材を

選ぶ楽しみが減ったと、おっしゃる方も阪本漢方堂のお馴染みさんでもいらっしゃいます。

 

また下半身だけでなく、肩関節の痛みを訴えられる方も。

普段から飲まれる治療薬以外に、普段のお茶代わりの健康茶として、イタドリ・虎杖根の

お茶を単独で飲むか、相性の良い数種類の薬草と一緒に煮だして飲まれるのも、一つの方法です。

 

 

次は虎耳草(こじそう)。

「虎、耳、草」と書きまして、厚みのある毛深い葉っぱの姿形からついた名前の由来の有る植物、皆さん何かわかりますか?

答えはユキノシタ科のユキノシタです。

こちらも天ぷらにして食べたり、化粧水を作ったりするのに用いられます。

民間療法として、湿疹や中耳炎、気管支炎、咳などの炎症や、お尻の痔にも用いられます。

冬場は空気も冷たく乾燥していますので、鼻や喉、気管支に冷たい乾いた空気を

吸い込むだけでも咳が続けて出てしまう方も。

また冷えて末梢の血流が悪くなり、イボ痔や切れ痔が悪化する方も。

ご自宅のお風呂の時間を楽しみながら痔は勿論、冷えや肩首の凝り、痛みを楽にしてくれる漢方のお風呂情報も取り上げて参りたいと考えています。

 

阪本漢方堂はこの番組を通して、皆様に日本の伝統医学である漢方の世界をご紹介し、

漢方ファンが増えるように、それとお聞きの皆様やご家族が、心身ともに日々気持ちよく

過ごせるお手伝いをしたいと考えています。

改めまして、本年も何卒、阪本漢方堂をよろしくお願い申し上げます。

 

 

 

最後に年始の営業開始お休みのお知らせです。

四条新京極入り口の本店は、5日(水)から

支店の西陣千本店は、6日(木)から通常営業を致します。

ご来店&お電話問い合わせお待ちしております。

本日は干支「寅年」にちなんだ、「虎の名の付く漢方」のお話でした。

 

相談の出来る薬局 阪本漢方堂

 

 

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