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2017/03/19 放送
今年もお寺さんから甘茶の注文が入る季節になりました。
来月4月8日は、お釈迦様誕生を祝う日・花祭りの日です。
花祭りは灌仏会(カンブツエ)・花会式(ハナエシキ)などと呼ばれ、甘茶を誕生仏にかけてお祝いします。
例年、阪本漢方堂薬局があります新京極商店街にも花祭りのパレードがブラスバンドの演奏と共に賑やかに行進されます。
私も子供のころ、幼稚園で甘茶を頂いた思い出があります。
今年も各地のお寺で、この日は甘茶を振る舞われる所が多いので、皆さんの御近所のお寺さんでも実施なさるかを事前に御調べの上、お参りに行かれてみるのもいかがでしょうか?
では今朝は、この甘茶に関連したお話です。
甘いお茶と書いて甘茶。
甘茶に関わりの有る3種類の薬草をご紹介しましょう。
まずは甘茶から。
この甘茶はユキノシタ科アジサイ属の落葉低木アマチャの葉を用います。
生の葉は甘みがなく苦いのですが、発酵させると甘くなります。
ヤマアジサイとよく似ていて、甘味変種とされています。
夏の終わりに摘み取った葉を水洗い日干し乾燥し、水を噴霧して積み重ねて発酵させ、
手でよく揉んで調整してから、乾燥させます。
甘茶は漢方の世界では何々に効くという使い方より、特徴である甘味を活かして糖尿病の方をはじめ、お砂糖の代わりに甘味料として用いられてきました。
それ故、御家族にご病気の方がおられなくとも、お料理やスイーツに砂糖代わりに使ってみられ、そこから薬膳料理へのきっかけになさって頂くのも一つですね。
お寺でお飲みになり美味しかったからと、ご自宅にて紅茶の代わりにお好みの甘さに調節してお飲みになる為に、お買い求めに来店される方もいらっしゃいます。
次に雪下(ユキノシタ)について。
甘茶と同じユキノシタ科の雪下(ユキノシタ)はアジサイ属ではなく、名前の通り
ユキノシタ属に分類され、冬の雪の下にあっても葉が枯れないことから名付けられた説も有ります。
薬草料理として、この雪の下の天ぷらを頂いたことがあります。
さて雪の下のことを漢方では虎の耳の草と書いて虎耳草(コジソウ)と言います。
抗菌作用や利尿作用が有り、湿疹・かぶれ・蕁麻疹・中耳炎・気管支炎・痔に民間療法として煮出して用いられます。
お困りの方は普段のお茶代わりとして飲んでみられるのも一つです。
また他の使用方法として、美肌・美白の為に、ご家庭でユキノシタの化粧水を作る目的で少量を買いに来られる方もいらっしゃいます。
最後に阪本漢方堂薬局では、今年も国産の甘茶、同じく国産の雪の下をご用意いたしております。
ご家庭でもお紅茶のように熱い湯を注いで頂いて飲むことが出来る甘茶を100gの単位から販売いたしております。
御遠方の方や、近くてもいらっしゃることが出来ない方の場合には、着払い便にてお送りすることも出来ます。
よろしければ、どうぞお役立て下さいませ。
阪本漢方堂薬局