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2017/12/17 放送
現在放送中のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」、皆さん見ておられていますか?私の好きな番組の一つなのですが、今夜で最終回。
印象的なのは35話を見ていましたところ、お寺の僧侶が薬草を粉に挽いていたシーンが有ったのですが、覚えてられますか?
龍たん寺の僧侶昊天(こうてん)が薬研(やげん)を使用しているシーンで、市原隼人さん演じる僧侶傑山(けつざん)が、ムロツヨシさん演じる瀬戸方久(せとほうきゅう)に話す場面で、「昊天(こうてん)様は西国で薬を学ばれたのじゃ。和尚様の計らいでの~。薬に強い者が有れば何かと助かると」の場面がありました。
漢方職人の私としてはとても関心を持っており、家族にも「見てみ!普段仕事で使っているものより小さいな~」と嬉しそうに話し掛けましたが、反抗期の息子は無反応でスルーしていました。
またその他にも43回放送「恩賞の彼方に」では、阿部サダヲさん演じる徳川家康公の横で、菅田将暉さん演じる万千代が井伊から取り寄せた養生薬を薬研で引いているシーンがありました。
そもそも薬研は、漢方薬を作る際に、植物や動物それに鉱物など原料生薬を粉砕ずる道具です。
阪本漢方堂では今も活躍している薬研は、円盤は直径約30cm、握る棒が約50cm、舟の長い方が60x横幅22x台座を含めた高さが20cm位のサイズです。
現在でも動物性生薬のスッポンやマムシを荒く砕く際に用いたり、植物性の生薬では、夜眠れずに困っている方に用いるクロウメモドキ科の酸棗仁(さんそうにん)を火で軽く炒った後荒く砕く際にも用いたりします。
この酸棗仁の時は、とても香ばしい香りが薬局内に広がります。
昨年関西テレビ「よ~いどん」で銀シャリのお二人が取材にお越しの際にご紹介したのですが、お二人は薬研を見るのも初めての様子で、スッポンの姿を薬研で粉に引くところを見て頂きました。薬研の小舟の形をしたところにスッポンを置いて、最初は円盤状の車輪をトントンと周りに飛び散らないように注意をしながら当てて荒く砕き、そこから小舟の形の台座の中はV字状になっており、円盤状の車輪の中央に軸となる木製の棒を握り前後に動かし、スッポンを粉にしていきます。
銀シャリのお二人からは腹筋が鍛えられそうと云われましたが、実際に使用していますと腹筋もさることながら背筋が鍛えられます。
普段でも薬研を使用している時にタイミングよく店内に居合わせたお客様から、「何をしているの?」「時代劇や映画で見たことある!」と、お声を掛けて頂けます。
阪本漢方堂の店内には昭和の匂いがプンプン、薬草のいい香りもプンプン感じられます。
目の前が交通量の多い四条通なのに、店内は静かで漢方のいい香りが感じられ、お客様からも「ここにいるだけで気持ちが安らぐ。健康になれそう」と言って頂きます。
ラジオをお聞きの皆さん、京都・四条にお越しの際は是非お立ち寄りくださいね。
そしてご自身やご家族の身体や心の気になるお悩みも、どうぞご相談下さいね。
きっと良薬に巡り合え、「これなら良くなりそう」と感じて頂けることでしょう。
阪本漢方堂