目次
1:高血圧とは
ガイドライン
家庭血圧
若年、中年、前期高齢者患者※1
後期高齢者患者※2
145/85mmHg未満(目安)
(忍容性があれば 135/85mmHg 未満)
糖尿病患者
125/75mmHg未満
CKD患者(蛋白尿陽性)
125/75mmHg未満(目安)
脳血管障害患者
冠動脈疾患患者
135/85mmHg未満(目安)
※1 前期高齢者:65歳以上の方
※2 後期高齢者:75歳以上の方
高血圧治療ガイドライン2014 2014
2:高血圧の原因
何かの病気を患い、それが原因している場合はその治療をすればいいのですが、よく解らないままにジワリジワリと血圧が高くなっているかたの場合には、普段の生活習慣からの原因を探ってみるのも大切です。
血圧が高くなる直接的な理由では無くても、間接的に理由が分かるかも知れません。
例えば、ストレスが多い時代ですから、仕事中は常に緊張が続いた状態で神経の高ぶりが続いている場合、仕事以外でも常に頭の中で答えが無い思考が続いている場合、職場や家庭での仕事や看病・介護などすべきことが多くオーバーワーク気味の場合、睡眠時間が減っている場合、外食が多く栄養バランスが悪くなっている場合、運動不足が続いている場合など、御自分の生活スタイルを振り返ると何か感じることが出来るかも知れませんね。
高血圧の危険因子
肥満・親が高血圧・飲酒・塩分過剰摂取・喫煙・ストレス・40歳以上
3:高血圧の問題
高血圧の何が問題なのでしょうか?
それは高血圧に伴う合併症です。血管に負担が掛かり、動脈硬化が進み、心臓では狭心症や心臓肥大や心筋梗塞、脳では脳梗塞・脳出血、腎臓では蛋白尿や慢性腎臓病、
その他にも眼底出血や大動脈瘤など、合併症に進むのが問題です。
4:高血圧予防
予防するには①塩分を控える1日量で10g未満、高血圧の方は6gが目標です。
②運動をして全身の血流をよくする。
③睡眠をちゃんととる。
④栄養素カルシウムをちゃんと摂る。1日量700mg
(厚生労働省・食事摂取基準)
高血圧とカルシウムの関係では、体内でカルシウムが不足すると、副甲状腺ホルモンが分泌されて、骨から蓄えているカルシウムを溶かして血中のカルシウム濃度を上げようとします。このカルシウムが不足しているのにも関わらず、かえって血中のカルシウムの濃度が上がる現象を「カルシウム・パラドックス」と云います。
その溶け出した血中のカルシウムが血管の壁をつくっている細胞に入り込み、その為に血管がギュッと収縮されて、結果的に血圧が上昇します。それゆえ日常の食生活から不足しないようにちゃんと栄養素としてカルシウムを摂っておくことも大切です。
5:高血圧におススメの民間薬
クコの葉
クコはナス科の植物で、漢方では実(果実)をクコシ、根を地骨皮(ジコッピ)として葉をクコ葉(ヨウ)として用います。クコの実は薬膳として用いたり、薬酒:クコ酒として用いたりするので有名です。 今回は葉っぱのクコ葉(よう)をお茶のように煮だして、動脈硬化や高血圧の予防として利用したり、視力・体力・精力の低下にもおススメです。
柿の葉
「柿の葉」は名前の通り、秋の味覚柿の木の葉っぱを高血圧の予防の目的で用います。 ビタミンCが多く含まれるのが特徴です。複数の薬草と混ぜ合わせた健康茶に配合されていることが多いのです。 また柿も色々な部分が漢方に用いるのです。例えば柿の蔕(へた)は、しゃっくりに使用します。長引くしゃっくりにお困りの方は試してみるのも一つです。
杜仲・トチュウ
イチュウ科の落葉高木の杜仲の葉や樹皮を用います。 杜仲茶として血圧の高い方や中性脂肪・コレステロールの高い方におすすめです。 杜仲の木の皮を剥ぐと綿上の繊維がチューインガムのように伸びます。 漢方では高齢者の足腰の弱りにも用います。
棕櫚葉(シュロヨウ)
棕櫚葉(シュロヨウ)はヤシ科のシュロの葉です。こちらも民間薬として高血圧の予防に用います。他の民間薬と混ぜて煎じてお茶代わりに飲まれるといいでしょう。